夏のファミリーコンサートの様子
そのあとは、イタリアのヴァイオリニストの鬼才、パガニーニのカプリスから第13番。曲想は悪魔がまるで笑っているように聞こえることから「悪魔の笑い」とネーミングも付いています。今回は、このヴァイオリンの独奏曲をシューマンがピアノ伴奏を付けたものを演奏しました。そして次の曲はシューマンの「トロイメライ」です。「トロイメライ」は日本語に訳すと「夢見るような」という意味です。皆さんは聴きながらどんな夢を浮かべたでしょうか?前半最後の曲は、ベートーヴェンのピアノソナタ8番「悲愴」より第1楽章。演奏した西岡麻紀子さんは、この曲の説明で「悲しみに暮れるだけでなくむしろそれをパワーに変えるような作品」とお話しされていました。演奏はエネルギーに溢れていて皆さん感動していました。音楽の力ってすごいですね。
さて、後半のプログラムです。こんな曲、あんな曲がいいかしらと選んでみたら歌と踊りの曲が集まりました。嬉しい時や悲しい時にそしてお祭りなどでも歌ったり踊ったりといつも歌と踊りは私達の心と共にあるように思います。後半始めの曲は、グノ―の「アヴェ・マリア」です。この作品は、前半始めに演奏したバッハの平均律第1巻1番「プレリュード」にメロディーを付けた作品です。マリアさまへの祈りをこめた心清らかになる曲です。次は、ドボルザークの「母の教え給えし歌」。ジプシー歌曲集の中からヴァイオリニストのクライスラーがヴァイオリンとピアノ用に編曲しました。クライスラーが編曲するとおしゃれな雰囲気に...そして、ピアソラの「リベルタンゴ」、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」、ブラームスのハンガリー舞曲第5番、バルトークのルーマニア民族舞曲と
ロシア、アルゼンチン、ハンガリー、ルーマニアと様々な歌と踊りが繰り広げられました。アンコールには、この世が愛で満たされますようにとの思いを込めてエルガーの「愛の挨拶」をそして日本の歌「夏の思い出」と「赤とんぼ」も皆さんと一緒に歌いました。日本人ですからやはり最後は日本の歌です。「赤とんぼ」は、”何十年振りに歌った”という声も聞こえてきました。終演後は、皆さんとお話ししてのティータイムでコンサートの余韻と共に素敵なひと時を過ごしました。ありがとうございました。
次回のサロンコンサート11月6日(日)14時開演でも皆さまのお越しを心からお待ちしております。